CHARACTERS | 森~街~金山 | B1階 | B2階 | B3階 | B4階 | B5階 | B6階
たやすく熊を倒すのだった。「オレは強いのか・・・?」男は自分の剣技の実力に驚く。
 男が助けた少女の名前はミュー。動揺する男の様子に、不思議そうな視線を向ける彼女。そして、お礼を言って去るミューを見送り、男はもう一度歩き出すのだった。
 やがて、先ほど追い払われた門前に再び到着した。またも邪険に門前払いされそうになった瞬間、凛とした少女の声が響く。そこには、先ほど助けた女のコ、ミューが笑顔で立っていた。
 彼女は、衛兵に男が腕利きの剣士だと告げる。光の一族は、優秀な剣士を募集しているのだから、男には街に入る資格があるはずだということも。
 こうして、男は光の街へと足を踏み入れた・・・・・。
 風が木々の枝を鳴らし、鳥の囀(さえず)りが遠くで微かに聞こえる。男は、森の草地に仰向けに寝転び、真っ青な空を横切る雲を眺めていた。 「俺は、これからどこへ流れていくのか、いつまで漂い続けるのか・・・」男は自問する。過去の記憶をなくし、名前のないままさまよい、もう20年。 まれに記憶が戻りそうになるたび、いつも頭が割れそうに激しく痛む。そして、その痛みが和らぐのとともに、記憶の糸口も消えていくのだった・・・。
 名前のない男は起き上がると、行くあてもなく歩き始める。迷路のような森の中、枯れた樹々の間をくぐり抜けると湖に出た。 そこで、1人の女のコが水浴びをしている。男は、その美しさに見惚れた。そこでふと、女のコの顔に見覚えがあることに気づく。 彼女は、常に自分が持ち歩いている写し絵の女のコにそっくりだったのだ。また、頭が痛み出した。
 その時、湖のまわりの木々が激しくざわめいた。狂暴な大熊が現われたのだ・・・! 少女の助けを求める声に、男は思わず、女のコと熊の間に割って入る。そして、男が一閃させた剣は、