拡張パックについて
部屋自体は非常に簡素で何もない・・・普通の探検者ならそう報告するだろう。
だが実は、ここには目に映る以上のもの、歴史の重みに相当する何かがあるのだ。それは壁から滴り落ちている。私は幸運にもそれを見つけ出した。(私が優れた探検者で、君も幸運だろう)
円形の部屋にはたくさんのドアがあり、それぞれに通路が伸びている。二階には巨大な階段が通じている。この場所には歴史と背景を知らなければ、なにも理解できまい。・・・・
バルコニーの向こうに見える大樹(さっきの場所から少し移動した所だ)暗くてよく見えないが、かなり老齢の大樹だ。正確にはわからないが、独特なスタイルと素材から判断すると、2000年大始めに<監視人>と呼ばれる男が現れるずっと前に創造された物らしい。つまり、ここは<監視人>のために造られ、4000年代後半からドニが滅亡するまで、彼のために捧げられた場所なのだ。・・・・・・
重要なのは、カデッシュが自身を<育てる者>だと、<監視人>が予言した人物だと思っていたことだ。だから、彼は予言だけでなく自分を称えるためにハブを改装した。そして、出来る限りたくさんの予言を実現させる事に没頭した。大樹に通じる謎めいた<貝殻の道>を造り(カデッシュが設計した)<エルカナの書>を持ち込んだ。そして、<アーノネイの書>を持ち込んで、時間を越えて、過去、現在、未来のドニの故郷に旅することを許されていると主張した。(本を書いたのは自分だと主張していた)
彼の行動は、主に予言を実現するために行われた。ドニが繁栄していた時もそうだった。<監視人>は自分が見るのは過去、現在、未来のビジョンだと言い、そして自分が見たものを書き記した。しかし、彼は、それが未来に起こることなのか、過去において既に起こったことなのか、あるいは今この時に起こっていることなのか知らなかった。